親会社(プラスチック製品加工業)が直面する課題について、ある意味本音をつぶやきたいと思います。
SDG’sが叫ばれるようになって社会が持続可能な未来を目指すようになり、プラスチック製品は海洋汚染をはじめ環境を破壊する象徴として矢面に立たされています。
こういった背景があり、可能な限り再生(リサイクル)品(文房具などにおいてはグリーン購入法に適合した品)を使おうという流れがデファクトスタンダードになってきました。
かかるなか、一部の再生プラスチック材が日本市場で枯渇傾向になる一方、プラスチックメーカーもバイオマスプラスチックという植物由来の原材料を使った環境への負荷が低い新素材を開発しました。
ただ、再生プラスチックとバイオマスプラスチックと比べると後者の方がコストが嵩みます。見た目も若干変わることもあり、再生プラスチック製品がバイオマスプラスチック製品に置き換わるわけでもありません。
枯渇する再生プラスチック、高価ゆえに商品化しにくいバイオマスプラスチックの間で右往左往しているのが親会社を含む一部プラスチック製品加工業が置かれる立場なのでしょう。
またプラスチックを紙などの異素材へ切り替えようとする動きもありますが、地球の資源を消費するという意味ではいずれの素材も少なからず環境への影響はあります。プラスチックなら石油、紙なら木や植物といったようにいずれも資源や環境への影響が出ます。全振りとはいかないのが実態でしょう。
消費者目線で考えると再生品は中古、再利用品のイメージが強く新品に比べると廉価で当たり前です。ところが現実はそうでもなく、回収、選別、洗浄、溶解などを経るため別の部分でコストが増え逆に高価なものになってしまうことも多々あります。
持続可能な社会実現に向けて、プラスチック(とくにワンウェイといわれる使い捨てのもの)は減っているようです。とにもかくにも、プラスチック加工業には厳しい現実が突きつけられています。